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ぢごくのそこ

作品の感想とかを書いていこうと思います

今更ながら『Angel Beats!』ってアニメを観たんですが、死ぬほどモヤモヤしました。

批評・感想 アニメ

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タイトルの通りです。モヤモヤしました。何故モヤモヤしたのか。原因を探ります。

 

■テーマとあらすじは何か

Charlotte評でもやりましたけど、まずはこの話全体を大きく捉えましょう。

どんな話で、どんなテーマですかね。ここを取り間違えると、トンチンカンなところをこねくり回しちゃうわけですね。

テーマ自体はそんなに難しくないですね。もうさんざん語り尽くされているし、何より麻枝さん本人が言っています。「人生讃歌」です。

つまり、「人生は素晴らしいものなんだよ」ってことですね。これが最終結論になるようなお話なわけです。

で、お話はと言うと、「人生になんらかの不満・未練をもった者たちが、最終的にはそれらを解消し、新たな人生を歩むことを決断する話」ですよね。これはアニメ本編を観たら誰でもわかるんです。

そう、これテーマとお話自体は全然難しくないんですよ。でもすっごいモヤモヤしました。しませんでした?

 

■アンチテーゼ

「人生は素晴らしいものなんだよ」という結論を導き出したいなら、何をしますかね。

普通は対立する考え、アンチテーゼをぶつけますね。「人生は糞だ」っていう。

本編でもこの考え方を体現したキャラクターがいますよね。ゆりっぺですね。

彼女は、幼い妹弟を強盗に殺害され、運命に恨みを持ってるわけです。だから、成仏することに抵抗するんですね。仲村ゆりである人生にしがみつこうとするわけです。理不尽な人生に対するやり場のない怒りを、抗うことで解消しようとするわけですね。

 

■読み取るべきもう一つのテーマ

ではゆりっぺの「こんな糞な人生受け入れられない!成仏なんかしてやるか!」という考え、どのように打ち崩されましたかね。どうやって「人生は素晴らしい」という方向に持って行きましたかね?

ここで重要になってくるのは、読み取るべきもう一つのテーマだと思います。

12話で謎の青年がこう言います。

『世界に”愛”が芽生えました』

震源地はあなた(ゆりっぺ)でしたか』

 

これは彼女の

『にしても、不覚だ。お姉ちゃん、あんたたちと同じぐらい、みんなのこと大切に思っちゃったんだ・・・。』

というセリフを聞けば、仲間に対する愛であることが分かりますよね。

もう一つのテーマ、”愛”でしょ。ここで思い返してみましょう。

まず、岩沢さんは音楽に対する

結婚してやんよ周辺で語られることもです。

主人公音無の妹に対する愛誰かの役に立って感謝されたいっていうのも大きな意味での愛ですよ。

「自分自身が愛する何かがある、そのことで誰かからもまた愛される、賞賛される、感謝される」これだけでもう人生は素晴らしいって言ってるんですよ。

ここでしょ!このアニメがたどり着いている結論って。

 

ちなみに、Charlotteのテーマは何でした?「人のことを思うこと」ですよね?

loo9.hatenadiary.jp

人のことを思うこと、自己犠牲の精神、これって愛じゃないですか?

 

■本来起こるべきだった対立

では、こっから不満点を書いていきます。

ゆりっぺは「人生は糞」という意見を体現するキャラクターですよね?

でもね。この話ってゆりっぺは普通に改心しちゃうんですよ。「世界を改変する力をあげるよ」って言われても、「仲間とか素晴らしい物私にはすでにあるから、ゴメンやっぱ人生っていいよね」と言って、その提案を拒否しちゃうんですよ。

じゃあ、この話さ。誰も問題抱えてなくね?

天使ちゃんとSSSメンバーとの、単なる勘違いからの喧嘩以上の話にならないじゃん。これだとテーマが深掘りされなく無いですか?

 

■思想VS思想?

テーマを語るには、異なった思想をぶつけるのが手っ取り早いです。

「人生は糞!」という意見には「いやいや、人生は確かに糞なとこもあるよ!でも素晴らしいよね!」って意見をぶつけますよね?この対立構造がこのアニメ、絶対必要ですよ!

「人生素晴らしい派」にピッタリな人物がいますよね?天使ちゃんじゃないですよ。最初は人生糞だと思ってたけど、最後は救われてる人物。いないですか?

主人公ですね。

で、天使ちゃんは主人公の思いを強めるキャラクター、つまり精神的な援助者ですね。

 

だから、クライマックスには、主人公(+天使ちゃん)VSゆりっぺっていう対立が欲しかったですね。っていうか絶対いりますね。これがないのがモヤモヤの最大原因だと思います。

 

■細かいアレコレ

・戦闘シーンが面白くなかった。各々の作戦の必要性に乏しく、また死んでも生き返る世界のため緊張感はゼロ。全然アクションにノレなかった。

・ゆりの弟・妹を殺した強盗だが、こんな強盗いるか?人がいるってわかった時点で普通帰らね?なんの目的もなく、子供殺したりしないでしょ。

・楽曲の物語的使い方はCharlotteよりはるかにいい。きちんとテーマに関係している。

・結婚してやんよ問題は、登場人物の心情を追えていないか、脚本家が物語に入り込みすぎて描いていないことまで描いた気になっているかどちらかである。多分後者だと思う。

・結婚してやんよ周辺で、ゆいがフェミニストが卒倒しそうな台詞をべらべら喋るが、障害を抱えた女は結婚できず不幸せといった発言は、さすがに無神経では。せめてもう少しオブラートに包むべき。

ハッカーの男の子が「クライストって呼んで」って言ってるのに、呼んでもらえないってネタをずっとやってるのは、しつこいからやめたほうがいいと思う。ちょっとでも台詞を変えるとか変化をつけるといいと思う。

・それとほぼ同じ話だが、「浅はかなり」の特に意味のない連呼もやめたほうがいい。

・この世界でのコンピュータはどういう仕組みになっているのか等、設定があまり語られない点については、作品のファンタジー性を担う部分であり、特に気にはならなかった。Charlotteと違い、この作品では世界観というのは背景にすぎない。

・13話の卒業式だが3~5分で片付けられる内容なんで、こんなことに一話も割くんじゃねぇ!バカタレが! 

 

■感想

モヤモヤした。